漢方は自然界と体内の現象を結び付けて考える
東洋の叡智が凝縮された医学
私たちが普段聞き親しんでいる漢方。
中医学(中国医学)とも言い、中国の人々に信頼され続けている医学で東洋の叡智が嚢縮された世界といっても過言ではありません。
数多くの伝統医学が現代医学に取って代わられ続けるこの時代に今尚、引き継がれる漢方は、日本では近年、各種媒体にて取り上げられ、より知名度が高まりつつあります。
その考え方の基本は、自然界に存在する現象と人の体の中で起こる現象を結び付け、さらに中国の代表的な哲学である陰陽五行説を応用し、体の中の各部分の関係をとらえ、予防、治療に応用した医学です。
生活の発展とともに、さまざまな体の悩みや疾患も増えていくなかで、こころの安らぎを与えるものとして体に優しい、漢方薬への需要も増えてきております。
漢方は、体質の違い、食生活の違い、気候風土の違いにより、薬の種類や養生法を変える考えから、個々に対応できるオーダメード医学といえます。
これから多様化、複雑化する現在病に対しても、他の医学との連携により益々人々に役立つ医学の一つになることでしょう。
漢方は時代の潮流に合わせ、
形を変化させながら益々発展
現在、漢方は日本をはじめ全世界130ヶ国で運用されており、漢方が利用できる医療機関が5万箇所、鍼灸師は全世界に10万人強いるといわれております。
すでに、WHO(国際保健機構)は‘世界伝統医学発展戦略’構想において、すでに鍼灸・漢方薬などの伝統医薬を重視する方針を打ち出しております。
また中国衛生部(日本で言う厚生労働省)は世界文化遺産登録するための準備作業をはじめており、2005年中に申請書をユネスコに提出する予定となっております。
漢方は、伝統医学の姿を時代の潮流に合わせ、形を変化させながら、多くの悩める人たちの病気予防、治療のため益々の発展を遂げようとしております。
21世紀を迎えて、漢方の役割は更に重要性を増していくことと思われます。
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